膣腫瘍について

膣腫瘍とは?

メスの生殖器のひとつである膣の一部が腫瘍化したものを膣腫瘍といいます。

膣腫瘍の特徴

膣腫瘍は良性の腫瘍がほとんどで、平滑筋腫や線維腫などが多くみられます。また、悪性の膣腫瘍では平滑筋肉腫、腺癌、扁平上皮癌などがみられます。

膣腫瘍の原因

膣腫瘍の要因のひとつに性ホルモンが関わっていると考えられており、未避妊の高齢犬での発生が多くみられます。
また、膣腫瘍切除時に避妊手術を行わなかった場合は、行った場合と比べ膣腫瘍の再発が多いとの報告もあります。

膣腫瘍の症状

腫瘍が膣内にあるうちは気づかないことが多く、ある程度大きくなって症状が出初めた時に発見されることが多いです。

このような症状がみられたら膣腫瘍の疑いがあります!動物病院で診察を受けましょう。

  • 陰部からの出血
  • 陰部を気にしてよく舐める
  • 血尿
  • 排尿障害
  • 排便障害
  • いきむ

日ごろからワンちゃん、ネコちゃんの観察を心がけることが病気の早期発見、早期治療につながります。
排尿、排便時の様子もチェックしてあげましょう。

膣腫瘍の検査と診断

①膣内検査

膣鏡または触診にて膣の様子を確認します。

②膣造影検査

膣に造影剤を注入し、レントゲン検査を行います。腫瘤の発生部位や大きさを調べます。

③超音波検査

腫瘤の発生部位や大きさを調べます

細い針を刺して細胞の一部を採取する細胞診検査では、充分な細胞数が取れないことが多いため、確定診断は摘出したあとの腫瘍を専門家にみてもらう病理検査(外部検査)で行います。

膣腫瘍の治療方法

基本的には良性、悪性問わず、外科手術による摘出を行います。
また、膣腫瘍には性ホルモンが関わっているといわれているため、摘出後の再発を防ぐために子宮、卵巣摘出術(避妊手術)を同時に行うことがすすめられます。

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